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【ギルバート】
文句なしの美丈夫だ。(主人公談)
ごめんなさい、これめっちゃ笑ってしまうんですけど、「美丈夫」って乙女界隈では割と一般的な言い回しなんですかね?今作の雰囲気的に「イケメン」なんて書かれるのは嫌だし、年齢を考えると「美男子」や「美青年」もしっくりこないので、意味的にはギルにピッタリなのですけども。
ちょっと古めかしいというか和風というか、日本酒の銘柄にもなるような渋い言葉っていう印象だったので、教会育ちの若いお嬢さんが普段使いしているのが面白く感じてました。調べてみると文語的な表現なのですね。なるほど。やたらと恋愛小説がヒットしました。
というわけで美丈夫です。初登場からもう格好よすぎます。あのシーン大好き。曲もすごく合っているし。ピオフィの曲は全体的に好きですが、ギル(ヴィスコンティ)の曲が一番気に入っています。
他キャラのルート…というかヴィスコンティが置かれた立場によってはアレですが、ギルは基本的に度量が大きく、合理的だけど情にも厚い。あと、教国との取引や鍵の乙女伝説に関係ないので、主人公を屋敷に閉じ込めておかないところが嬉しかった!そして女性を大げさに褒めて甘やかしてくれるギルに心を奪われ、オトメイトさんの投票では彼に入れました。
決断する時には大人の割り切りを、銃の前では子供みたいなハシャギぶりを見せてくれて、後日談では意外と嫉妬深いところも可愛かったです。余裕ある男の余裕のなさ、いいな~。
<BAD>
「…幸せになれよ。」
悲しい、悲しいけど、すごく好きなんです切なくて…。最後の最後で、連れて行かないっていう選択肢をとるギルが本当に好き。
なにが幸せかは人それぞれだと思います。一緒にいられること以上の幸せなんてないって、この時の主人公は思ったでしょう。私の幸せをあなたが決めないで、連れて行ってって思うはず。ギルも愛情だけで言ったら「俺が、あんたを欲しくないとでも思うのか?」ですよ。でも連れて行かない。愛しているから。
主人公は…今は永遠とも思える失意の底に沈んでも、生涯ギルのことを忘れはしなくても、時間が経てば少しずつ思い出になっていくんでしょうね。嫌でも。若い日に経験した非日常の一幕、ひとときのロマンスとして。
”死に別れない悲恋”で最高に満足できるエンドでした。裁判で負けて大団円ルートから外れたおかげで、主人公との恋愛を一番描けているルートな気がします。過程はともかく。
街の人や軍警察は腹立たしい、くやしいと思いますけど、オルロックルートで”利用された側も悪い”って言ってたからそれが返ってきちゃったかなあ。
<GOOD>
なんでしょうね、大団円ルートと話を共有しちゃってるので仕方ないんですが、GOODでもあんまりギルとの恋愛模様がないんですよね。裁判勝ったよ、ルカも助かったよ、ニコラは安否不明、真犯人は逃亡…。うーん。BADの対?として、一緒に連れて行くよエンドでしかないっていうか…。最後のスチルは主人公が可愛くてお気に入りです。
<BEST>
BESTエンドだけでなく、ギルルート全体の感想にもなるのですが…。”大団円ルートの、ギル恋人バージョンでしかない”みたいな印象になっちゃいますね。。他の攻略対象って、
ニコラ:計画のため主人公に近づくが本気で好きになる。ラストバトルは恋敵ロッビィとの決着。
楊:取引材料でしかなかった主人公に惹かれていく。主人公の親友エレナを助ける話も重要。
オルロック:終始主人公を守るために行動するストーリー。
ダンテ:ファルツォーネと鍵の乙女の秘密とは。運命の相手である主人公と結ばれる。
こんなふうに全員、メインストーリーを通して主人公と関係を深め、愛を育んでいきました。ギルのルートは本当に恋愛面が薄いというか。恋に落ちる過程は一応ありますけど、メインの裁判がらみで主人公と仲を深める要素が少ないんですよね。主人公が体を張って偽札工場に忍び込むのは”本当の大団円ルート”ですし。
ギルのルートなのに、黒幕の本命はファルツォーネで、ギルが偽札犯に選ばれたのは消去法とまで言われてしまい…。欲を言えば、ギルの偽札事件と大団円ルートは違う話であってほしかったな。
と、メインストーリーは惜しい気持ちがありつつ、BESTエンド最後の「今夜は帰さねえ。」は嬉しい~~やっと~~とテンションが上がりました(笑)
史実と絡めた映画のような締め方も好きです。
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次回は隠し、大団円についてと、他キャラや続編希望について細々と。