水の器: Minute Of Islands クリア感想(ネタバレあり) Minute Of Islands クリア感想(ネタバレあり) - 水の器

2023年10月20日金曜日

Minute Of Islands クリア感想(ネタバレあり)

モー(主人公)が自分のことでいっぱいいっぱいすぎて、見ていてずっとしんどかった。でもモーが悪いんじゃないってところがまたしんどい。いや、まったく悪くなくはないけど…。

真面目な子だからこそ頑張りすぎてキャパオーバーなのよ。それで家族が差し出した手をうざいと思って払いのけちゃうの。少なからず思い当たる部分があるって人は、プレイしててつらくなっちゃうんじゃないかな。。

<世界観>※理解が間違ってるとこもあるかも…

ある日世界に疫病をもたらす胞子が広がって、モーが住んでいた島の人たちが次々といなくなった。それは死んでしまったのか、外へ逃げたのかはモーにはわからなかったけど、ただ怖くて地下に逃げた。モーの家族はモーを見捨てることができず、島から離れなかった。

島の地下には巨人たちがいた。巨人たちは、この災厄がおこる前は地上に暮らしていて、災厄が起きてからは地下に潜り、地上の胞子を消す浄化装置を動かし続けてきたらしい。

モーは巨人たちに目をかけられ、弟子となった。巨人はモーにオムニスイッチを託した。この不思議な杖は巨人のつくった機械と巨人そのものに動力を送ることができるらしい。

モーは世界を守る使命を得た。
それからモーは、巨人たちと浄化装置を維持する危険な作業をやりつづけた。

世界を守る使命。人の命を救う役目。決して投げ出すことはできないし、誇るべき素晴らしい仕事だ。

だから、モーは家族たちに、自分を誇りに思ってほしかった。
だから、心配してモーを止めようとする家族たちに苛立っていた。
何でわかってくれないの。
胞子を浄化できるのは私しかいないのに。

胞子は体だけでなく心も蝕む。

浄化装置が止まるたびに、大量の胞子の中に分け入って機械を直してきたモーの心は壊れる寸前。他人と自分を責める声が、常に聞こえている。状況は悪くなるばかり。そしてついに…、壊れてしまった。

「一人で世界を背負えるわけない、背負ってはいけない。」
物語はそう伝えてくる。

ゲーム(JRPG)には神様みたいな存在に使命を与えられたキャラ(だいたい主人公かヒロイン)がよく出てくるけどさ。本当にそうだよね。

それでもJRPGなら「ひとりでは無理でもみんなならできるさ」でミラクルを起こすんだけど、このゲームはまあどうあがいても無理だったね。無理なものは無理よ。で、終わる。

プレイヤーとしても仕方ないよねとしか言いようがない、、

モーはただずっとひたむきに一生懸命だっただけで、それを「過ち」と表現するのは悲しかった。でも、最後に巨人たちを使命から解放できたのはよかった。静かに眠る巨人たち(とモー)にはやっぱり、島のひとたちはもう少し感謝してもいいと思う。

でも、家族からすると「巨人のせいでなまじ世界を延命できてしまったがために、モーが島を離れることができなくなった」という視点になるんだよね。

もし、もっと目に見える形でモーに感謝していたら、モーはもっと頑張っちゃったしもっと島を離れられなくなっただろうから…。モーの家族たちは、モーが壮大な使命を背負って世界を救い、そのためにモー自身が傷つくことなんて望んでいなかったよね。世界をどうにかするなんてことより、家族みんな一緒にいることが大事だったんだよね。

「選ばれし救世主」を大切に思う家族の気持ちはとてもわかる。

願わくばこの先モーを傷つける心の声が消えて、ミリと一緒に笑いあえる人生でありますように。

***
(おまけ)
最後のイライラ棒どうしてもできなかったので攻略見ました。1.5倍速で。
こちら記憶のかけらも全コンプされてる動画なので自力無理な人はオススメ(中国語がわからなければプレイ中にネタバレ踏みにくいのもいい)
Minute of Islands 全 丟失記憶 收集 FULL GAME/cuh2007