初回でラスボス完全体に挑むも、あえなく撃沈。撃沈撃沈。と3回ダメだったところで、潔く(?)弱体化させました。倒して終わりかと思ったエンディング、一ひねりありましたね。まあ、そのせいもあって、この世界の謎が一層深まってしまった気もするのですが!
正直、1回プレイしただけではわからないことがたくさんある状態です。選んでない選択肢とかも見れば少しわかるのかもしれないんですが、強くてニューゲームがないのでちょっと今は周回プレイをする気がおきません。こんな状態ながら、熱の冷めやらぬうちに感想を書いておきたいと思います。
■全体の印象
昨今のムービーゲーや萌えキャラゲー、スマホのポチポチゲーとは一線を画す仕上がりで、とても好みでした。そうそう、こんなJRPGをやりたかったんだー。と思うくらいには、満足しています。なお、私はリアルタイムでクロノトリガーをプレイしましたが当時はクリアできず、大人になってからクリアした身。クロノは好きで良いゲームと思っていますが、思い入れがあるとまでは言えない、くらいの人間です。
クロノトリガーの精神的続編を謳った「いけにえと雪のセツナ」への期待度も、過剰に高くはなく、あの頃の雰囲気で綺麗にまとまったRPGを出してくれるなら、1作目としては大満足だと思っていました。
■ストーリー、イベント、世界観
全体的にシンプルに進んでいきます。現代の派手で快適なゲームに慣れているであろう子たちにはちょっときついかも。ただ、しんしんと雪が降り続ける世界、魔物におびえながら懸命に生きる人々、繰り返される生け贄の儀式。この静かな世界観に、全曲ピアノのBGMが合わさって物語への没入感を高めてくれます。この世界観に嵌まれるかどうかが、評価を大きく分けそうです。私はとても好き。
ストーリーは王道と言いますか、「最果ての地で命を捨てるいけにえを、その時まで護る」という筋の通った物語です。途中でムダなおつかいをさせられることもなく、サクサク進むのが好印象。かといって、目の前の困っている人を「いや、我らいけにえ御一行。急ぐんで、危険なことはできないんで」と見て見ぬフリをしないのがこれまた好印象。このバランスはよかったなーと思います。
合理的に考えちゃうと、「いやいや、あなた大事な旅の途中なんだから、そんなことしてる場合じゃないでしょ」とか、「全世界の命を背負ったいけにえが、身を挺して子どもを庇ってどうするの」とかなんですけど、そんなんで困った人を見捨てていく主人公達を見たいプレイヤーはあまりいないんじゃないかと思うのです。
なお、上記のようなイベントはほぼセツナが主体になります。護衛隊の面々が、護るべきセツナそっちのけで「困ってるから助けよう」と言ってばかりなら疑問なのですが、いけにえとなるセツナの我が儘だからこそ許されています。残された命が少ないセツナですが、ただ命を捨てるためだけに生きるわけではありません。「これはセツナの旅なのだから、セツナのしたいようにさせよう」というのが護衛隊の総意。セツナの命だけでなく、思いも護っているのがいいですね。この「限りある短い命を生きたいように生きよう」という点は、キールのイベントでも補強されています。
長くなったので(2)以降に続きます。