水の器: アライアンス・アライブ(アラアラ)クリアしました。 アライアンス・アライブ(アラアラ)クリアしました。 - 水の器

2017年7月13日木曜日

アライアンス・アライブ(アラアラ)クリアしました。



面白いRPGでしたー。エンディングで笑顔になれる、素敵なお話でした。


ストーリーは、『今作の主人公たちの物語』としては、スケールは大きいものの至ってシンプルです。魔族に分断された世界をもとにもどすために装置を壊して回り、世界を歪めた悪役をぶっ倒す、というもの。その目的は果たされますし、清々しく終わります。



物語がシンプル=世界観が薄っぺらい、浅いということは全くありません。『メインで語られる部分は』濃厚ではないけれど、人々の話をつなぎ合わせて想像してみると、過去の出来事やこの世界が歩んできた歴史を感じられる…そんな作りです。印術も魔術も『ゲームの記号としての魔法』ではなく、エネルギーの基や術の興った設定がきちんとあり。過去に生きた者たちの思惑と行動・結果の積み重ねで『今』が、今作の主人公たちが冒険する世界が作られていることがわかります。


私たちプレーヤーとしては、魔族側の事情や妖魔の成り立ちや、あの人はどういう成り行きでこうなったんだ、あれは何だったのかもっと知りたかったよー、みたいなことがてんこ盛りにはなります。これを不満と捉える方ももちろん、いらっしゃるでしょう。私も知れるものなら知りたいです。けれども、重要な世界設定であってもそれは『過去』の物語であり、『今作のストーリーに必要不可欠』な情報ではないので、クリアしたのに不完全燃焼でもやもやするー!とは感じませんでした。「もしかしてこうだったのかな…」と思いを馳せる、くらいで丁度いいのかもしれません。


「実際、私たちも自分の生きている世界のことを何もかも知っているわけではないでしょう。」――以前、あるゲーム開発者さんがインタビューで仰っていたことです。これを読んでから、『語り尽くされていないゲーム』もかえってリアルに楽しめるようになりました。それまでは「あれもこれも説明されてない!ぷんすか!」と思うことも多かったのですが、プレイヤーとしての俯瞰目線だけでなく、素直に主人公たちの目線で物語を追う”ロールプレイング”をすることで、主人公たちとの一体感が増したように思います。もちろん「細部まで作り込まれた上で多くは語られない」のと「適当な作りで説明不足・投げっぱなし」は違うので、後者は勘弁願いたいですが…。


話が逸れましたが、アライアンス・アライブは「また周回をしたいな、考察という名の解釈や想像をしたいな」と思わせてくれる、楽しいゲームでした。


戦闘は奥深く楽しみたい人はどこまでもこだわれるし、私のようなヌルゲーマーでも基本さえ理解していればストーリーで詰んでしまうことはないと思います。キャラのレベル表示がないのでぱっと見の成長が実感しにくいですが、敵が強いと感じた時は使う武器とワザをしぼって何度も使えば、どんどん威力が上がっていきますよ。ワザを鍛えているときは若干作業っぽさもありますが、戦闘を4倍速にすれば快適快適。手軽に全回復できるギルドタワーや方舟があるので、SPを気にせず全力で戦えるのも親切設計ですね。


今後の展開として、前日譚や(数百年後等の)続編、異なるエリアでの物語など、いくらでも企画できそうだと思います。もっと売れて、次回作に繋がりますように…。